先日、ある障害をお持ちの方から相談をうけました。
大学を卒業後、国内メーカーの技術者として就職しましたが、仕事が忙しく、残業続きで体調を崩してしまいました。少し休んで、また復帰するのですが、また体調を崩し、医師からうつ病と診断されました。医師から休職を勧められ、一ヶ月仕事を休みました。
その後、仕事に復帰しますが、数ヶ月はなんともなく出勤していたものの、次第に体調が悪くなり、徐々に仕事に行けなくなり、最終的に退職しました。
今は家で何もせずに引きこもっていますが、いずれまた働かなければ生活が立ち行かなくなってしまいます。すぐに働きたい気持ちもありますが、やはり病気の再発が心配。
じゃあ障害を開示してオープン就労したらいいのでは?と思うのですが、やはりオープン就労のデメリットを考えるとクローズ就労したいそう。
オープン就労のデメリットとは?
以前、こちらの記事にも書きましたが、やはり一番気になるのは給与の低さ。
その他、仕事が単調だったり、将来性を考えると、やっぱりクローズがいいという方もいます。
しかし、クローズで働き出したとしても、病気が再発しては元も子もないですよね。では、どうしたら病気の再発を防げるのか。
復職するにあって、これだけはクリアしたい3つのポイントをご説明します。
復職するときにクリアしたい3つのポイント
体調は戻っていますか?
まず、仕事復帰するにあたり、きちんと体調は戻っていますか?働いても大丈夫と自信を持って言えますか?
自信を持って言えない場合は、まだまだ休みが必要なのかもしれません。焦って働き出すことが一番よくないです。お金の面でも心配はあると思いますが、まずはしっかり休んで体調回復に努めてください。
また、主治医の意見も重要です。主治医から、もう働いても大丈夫と言われていますか?
体調を崩すトリガーを理解していますか?
休職や退職したのはなぜですか?体調を崩すトリガーはなんですか?
仕事復帰にあたり、体調不良の原因をできるだけ取り除く必要があります。取り除かないまま復帰してもまた同じことを繰り返す可能性が高いでです。
- 忙しすぎた?
- 仕事内容が合わなかった?
- 人間関係?
退職に至るまでのことを振り返り、ストレスがかかりやすい環境や、状態を整理してみましょう。そして、仕事復帰する場合は、そのトリガーををできるだけ排除するようにしましょう。
- 排除とは
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- 忙しすぎたなら、忙しすぎない業界を選ぶ。
- 仕事内容が合わなければその合わない仕事はやらない。
- 人間関係が原因なら人との関わりが少ない仕事を選ぶ。
自分にとって働きやすい環境や仕事を選ぶことが大切です。
また、週3回ほどのパートやアルバイトから復帰し、働ける自信をつけてからフルタイムの仕事をしてもよいですね。無理せず、少しずつ。
対策を考えよう
2では、自分にとってストレスがかかりやすい環境や、状態を整理しましたが、あなたには、
ストレスを解消する方法はありますか?
メンタルが落ちたときのリカバリー方法はありますか?
ストレスを排除した仕事に就いたとしても、全くストレスがなくなるわけではありません。また、失敗して落ち込んだり、仕事から逃げ出したくなるときもあるでしょう。
そんなときに、ストレス解消法や、落ち込んだ気持ちをリカバリーする方法を知っていれば、自分でケアすることで、病気の再発や、退職を避けることができます。また、セルフケア自体が「私にはこれがあるから大丈夫」といえる御守りにもなります。
ストレス解消法やメンタルケアはさまざまあります。ぜひ自分にとって効果のありそうなセルフケアを見つけてください。
まとめ
- 退職から仕事復帰するときにクリアしたい3つのポイント
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- 体調は戻っているか
- 体調を崩すトリガーを理解しているか
- 不調時の対策をもっているか
退職から復帰にあたり、焦りは禁物です。しっかり働ける自信をつけてから復帰したほうが、結果として長く仕事を続けられます。
3つのポイントをクリアできていない場合は、まずはしっかり体調を整えること。病状に対してのセルフケア(対策)が見つかっていない方は、個人的には就労移行支援事業所の利用をお勧めしています。
お勧めする理由はいくつかあります。詳しくは以下の記事も合わせてお読みください。