面接がうまくいかない…書類は通過しても面接を通過できない…そう悩んでいる方は多いと思います。
障害者雇用では、一般雇用とは違う観点で応募者を見ている項目がいくつかあります。私が障がい者の方を面接をするときに必ず確認している項目ですが、障がい者雇用の経験が豊富な採用担当者であれば、私同様、下記の点をチェックしていることが多いと思います。
これから説明するポイントを確認し、しっかり準備することで面接通過率が上がるはずですのでぜひご参考にしてください。
【履歴書、職務経歴書について】
志望動機
- 応募企業を理解した上でに志望動機を回答できているか、労働意欲を感じられるか。
- 募集内容を把握しているか。(仕事内容、勤務地、勤務時間、給与等の条件面)・自身の経験やスキルを職務内容に沿ってアピールできているか。
- 職歴・職務内容はきちんと説明できるか・退職理由を適切に答えられるか。
履歴書、職務経歴書でのポイントは、面接時の回答が、すでに送付している書類と整合性が取れているかどうか、です。
採用担当者は履歴書や職務経歴書を見て、応募者のイメージを膨らませます。しかし、実際に会ってみたら書類と全然違う…ということも多々あり、そのような方は自己理解が足りてない印象を受けます。
また、退職理由はかなり深掘って聞く場合が多いです。退職理由を聞く意図としては、他責傾向の有無です。物事の捉え方として、なにか問題が起きたときに原因の矢印が自分、他者のどちらに向いているか、です。他者に原因があると考えている人だと、上司に嫌な人がいた、とか、同僚と合わなかった、など、どんな組織でも有り得る事を退職理由にすると、また同じ理由で退職するだろう、と思われます。
志望動機でのポイントは、労働意欲があるかどうかです。個人的に非常に重視している項目です。熱意を持って面接準備をしていると、自ずと面接でも態度や言葉にその熱意が現れてきます。
【障がい理解について】
障がいの経緯
- 障害の発症時期
- 発症のきっかけ
- 手帳の取得時期障害への自己理解
- 自分の障害について理解しているか
- 自分の得意不得意を理解しているか
現在の状況について
- 通院・服薬は適切か
- 服薬内容を理解しているか
- 主治医に就労について確認しているか
- 生活リズムは整っているか
- 不調の前兆や対処法があるか
- 自分の特性を理解し、どのような自己対処をしているか
配慮事項
- 自分の特性を理解し、業務をする上で必要な配慮を説明できるか
- 企業に求める配慮事項は適切か
サポート体制
- 主治医や支援者と良好な関係を築けているか
障害理解や説明については、どの企業も重視しています。どのような配慮が必要か、それは企業として対応可能なことか。特性を理解し、自分で対処できることがないか模索したり、挑戦できているか。
また、最近は支援者の有無を重視する企業も増えており、面接に同席を求めるケースも多くなっています。就労移行支援事業所に所属していることを必須にしている企業もあり、入社後の就労定着支援を支援者に期待しています。
【ビジネスマナー・コミュニケーション】
ビジネスマナー
- 服装・髪形など面接に適した身だしなみができているか
- 挨拶やお礼など、社会人にふさわしい振る舞いができているか
コミュニケーション力
- 質問に対して的確な回答ができているか、ずれていないか
- 言葉のキャッチボールが適切か
面接で特に重視するのが、コミュニケーション力です。丸暗記した回答をスラスラ話せればよいのではなく、つっかえながらでも、自分の言葉で答えられているか、質問の意味がわからないときに聞き返すことができているか、自分の話したいことばかり話していないかを見ています。
障がい者雇用採用担当者が見ているポイント まとめ
以上が採用担当者が採用選考で見ているポイントです。基本的なことばかりですが、基本的だからこそしっかり準備していくことが必要です。今回ご紹介したポイントは、障害者採用ではスキルや経歴以上に重視しているポイントです。
もし準備がうまく進まなかったり、どう進めていいかわからない、などなかなかスムーズに進まない場合は、お住いの自治体の就労支援センターや、ハローワークで相談されてもよいです。
また、まだ就職まで時間がある方や、体調を整えながら、自分の強み弱みを整理したい方は就労移行支援事業所もおすすめできます。
まともな就労移行支援事業所の見つけ方を知りたい方はこちらの記事も合わせてご覧ください。まともな就労移行を見分け方る3つのポイント