【成功事例】うつ病の社会復帰が上手くいく条件とは

うつ病の社会復帰が 上手くいく条件とは 就労移行支援事業所

就労移行支援事業所には、様々な障害を持った方が通っています。

どんな障害を持った方が通っているかというと、

  • 身体障害
  • 知的障害
  • 精神障害
  • 発達障害
  • 高次脳障害

など、様々です。

私が働いていた就労移行支援事業所では、発達障害、精神障害の方が多く、中でも、うつ病、不安障害、双極性障害、統合失調症、ASD、ADHDの方が多かったです。

就労移行支援事業所は、発達障害に強い、とか、身体障害・高次脳障害のサポートに長けている、とか、うつ病専門、など、特色があります。

たとえば、atGPジョブトレ うつ症状コースはうつ症状専門の就労移行支援事業所です。

リタリコワークスは発達障害に強かったりしますし、リハスは身体障害や高次脳障害に特化した就労移行支援事業所です。

自分の障害に合う就労移行支援事業所を選んだほうが専門の支援を受けられますよね。

以前、私の就労移行支援事業所で車椅子の方の支援をしたことがありましたが、事業所内に十分なスペースが取れないことがありました。

さて、本題に入ります。

就労移行支援事業所には様々な障害を持った方が通っていますが、うつ病の方、多いです。

今回は、うつ病の方がどうやって社会復帰を果たしたか、成功した理由を交えてAさんの事例をご紹介します。

うつ病から社会復帰を果たしたAさんの事例

うつ病発症の経緯

技術職として働くAさん(30代男性)の仕事は常に忙しく、残業は当たり前でした。

忙しい日々を送っていたとき、突然朝起きられなくなりました。

おかしいと思い病院へ行くと、過労と診断され1ヶ月の休職。1ヶ月後職場復帰しますが、しばらくするとまた同じような不調があり、また休職。

休職と復職を繰り返し、最終的に退職となりました。

引きこもりからの就労移行支援事業所に通うまで

Aさんはしばらく自宅で休息することになりましたが、家から出ることもままならず引きこもり状態になりました。

それから一年後、徐々に家から出られるようになり、通院先の先生から、復職するなら、まずは体力だ!と就労移行支援事業所の利用を勧められました。

就労移行支援事業所に来たAさんの様子

Aさんは始め週2回の利用から開始。時間も午前中のみ。

久々に外へ出て、人と関わることで疲れてしまい、なかなか通所は安定しません。

少しずつ、少しずつ、時間を伸ばし、体力をつけていきました。Aさんは焦らず、ゆっくりと腰を据えて体調安定を目指しました。

そして、1年後、週5日、9時から16時まで就労移行支援事業所を利用できるようになったところで就職活動を始めました。

一般就労で社会復帰を果したAさん

Aさんは退職後、一応障害者手帳を取得していましたが、障害者雇用ではなく一般雇用での就労を選びました。

就活を始めて半年後、Aさんは前職の経験を活かし、同じ業界への就職が決まりました。

ちなみにAさんは、面接時に退職理由や、ブランク期間について聞かれた際は、「うつ病を患っていること、就労移行支援事業所へ通っていたこと」を正直に伝えました。

うつ病は再発しやすいと言われますし、障害者雇用ではなく一般雇用でよく就職できたと思いませんか?

私が人事担当なら、うつ病を患っている人をわざわざ雇いません。

Aさんはなぜ、一般雇用での就職ができたと思いますか?

なぜAさんは一般雇用で就職できた?

なぜ障害者雇用ではなく、一般就労できたのかというと、以下の4つがあげられます。

  1. スキルがあった
  2. 配慮してもらうことがなかった
  3. しっかり休養してフルタイム勤務できる体力をつけた
  4. 体調が安定しているという実績があった

スキルがあった

Aさんは技術職として10年ほどの経験がありました。

企業としても、そのスキルは魅力的だったのでしょう。

障害者雇用ではなく、一般雇用できる方は皆さん就労経験があるか、ないか、です。

配慮してもらうことがなかった

Aさんは、一応障害者手帳を取得していました。就活当初は、よい求人があれば障害者雇用でも良いと考えていました。

障害者雇用で働く場合は、なぜ障害者雇用なのか?の理由がないと働けません。

とくに配慮してもらわなくてよいなら、一般雇用で働いた方がいいですよね。

Aさんは、配慮してもらいたいことを考えてみましたが、特になかったのです。

なら、一般雇用だよね、という結露に至りました。

とにかくゆっくり休養した

体調を崩したときに、早く復職しなければ、という焦りから、短い休養ですぐに仕事に復帰してしまう方が多いです。

うつ病だけの話ではありませんが、しっかり休養することが回復への近道です。

Aさんは、自宅療養+就労移行支援事業所1年=2年しっかり休みました。

ゆっくり休んだことが、今の安定に繋がっていると言います。

体調が安定しているという実績があった

Aさんは、1年の自宅療養後、体力づくりのために就労移行支援事業所へ通い始めました。

1年かけて、少しずつ通所日数や時間を増やし、就労移行支援事業所が終わったあとも図書館へ行ったり、運動するなどして、週5日、8時間活動できる実績を積んだのです。

この実績を面接時に企業へ伝えることで、企業担当者に対し「働ける」という証明ができたのです。

Aさんの体調が安定し始めた頃、就労移行支援事業所から紹介した企業へ、1週間の実習に2回行きました。

実習先の企業からも就労に問題ないことを評価いただきました。

この経験もAさんは、自信を付ける貴重な経験だったと言います。

就労移行支援事業所を大いに活用しよう!

今回は、うつ病を乗り越え、一般就労したAさんの事例をご紹介しました。

Aさんと同じように、うつ病から社会復帰を考えている方は、まず通勤できるだけの体力があるか、週5日程度働ける元気があるか確かめるためにも、就労移行を大いに活用してください。

うつ病に特化した就労移行であれば、専門スタッフが一緒にサポートしてくれます。孤独になりがちな就職活動ですが、支援者がいるというだけで心強かったりしますよね。

まずはお話を聞くことが社会復帰への第一歩かもしれません。

うつ病に特化・うつ病に詳しい就労移行

タイトルとURLをコピーしました