就労継続A型、B型、就労移行の違いを分かりやすく解説

就労継続支援A型、B型、就労移行支援の違いを分かりやすく解説 就労移行支援事業所

障がいのある方が自分らしく働くための支援制度には、「就労移行支援」、「就労継続支援A型」、「就労継続支援B型」の3つがあります。しかし、名前が似ているため、それぞれの違いを理解するのが難しいと感じる方も多いのではないでしょうか。

ここでは、それぞれの特徴や違いを、一つ一つ説明していきます。

就労移行支援

  • 目的: 一般企業への就職に必要な知識・スキルを身につけるための訓練を提供。
  • 支援内容: 職業訓練、職場体験、就職活動のサポートを行う。
  • 対象者: 一般企業への就職を希望する障害者、難病の診断を受けた方。
  • 利用期間: 原則2年間、延長申請が可能。
  • 費用: 前年度の世帯収入に応じた負担があるが、多くの利用者は無料。
項目内容
対象者一般企業での就職を希望する障がいのある方。
目的一般就労(企業での雇用)への移行を目指す。
支援内容ビジネスマナーやPCスキルの習得、履歴書作成や面接練習などの就職活動サポート、生活リズムを整える訓練。
利用期間原則2年間。
利用料金利用料は世帯収入に応じて負担。生活保護世帯などでは無料。

就労移行支援のサービス内容

  • トレーニング: 就労に向けた定期的なトレーニングを提供し、生活リズムの整備や基礎体力の向上を図ります。
  • 職場見学・実習: 実際の職場環境を体験するための見学や実習を行い、適性を確認します。
  • 就職活動サポート: 応募書類作成のアドバイスや模擬面接を通じた面接対策を提供します。
  • 職場定着支援: 入社後の相談対応や企業への環境調整依頼を行い、職場への定着を支援します。
  • 訓練メニュー: ビジネスマナー、パソコントレーニング、社会生活技能訓練(SST)、グループワークなどを含みます。

就労移行支援の利用料金と期間

  • 利用期間: 原則として最長24か月の利用が可能です。
  • 延長条件: 24ヶ月を超えて利用するには、市区町村に申請し、審査を経て必要性が認められる必要があります。
  • 料金体系: 利用料は世帯の収入状況により異なります。
  • 負担なし: 生活保護受給世帯や市町村民税非課税世帯は負担なしです。
  • 一般世帯: 市町村民税課税世帯は9,300円または37,200円の上限があります。

就労移行支援と就労継続支援との違い

  • 目的の違い: 就労移行支援は一般就労を目指す人向け、就労継続支援は一般就労が難しい人向けです。
  • 提供内容: 就労移行支援は知識・能力向上の訓練を提供、就労継続支援は就労機会や生産活動の機会を提供します。
  • 法的根拠: 両者とも障害者総合支援法に基づくサービスです。
  • 利用者の違い: 就労移行支援は一般就労を希望する人、就労継続支援は一般就労が難しい人が対象です。
  • 支援の範囲: 就労移行支援は職場定着支援まで含むのに対し、就労継続支援は就労の機会提供に重点を置きます。

就労移行支援の利用方法

  • 見学: 利用したい事業所を見学し、雰囲気を確認します。
  • 体験実習: 1日〜3日の体験実習を行い、実際のプログラムに参加します。
  • 正式利用: 市役所や区役所の福祉サービス課で利用手続きを行います。
  • 必要書類: 障がい者手帳または医師の診断書や意見書が必要です。
  • 受給者証: 市区町村が発行する障がい福祉サービス受給者証が必要です。

就労継続支援A型

  • 目的: 雇用契約を結び、働く場を提供する。
  • 特徴: 最低賃金以上の賃金が保障され、社会保険にも加入可能。
  • 対象者: 雇用契約に基づく就労が可能な障害者。
  • 仕事内容: 軽作業から専門的な業務まで多岐にわたる。
  • 利用期間: 制限なし、長期的な就労が可能。
項目内容
対象者障がいや病気により一般企業での雇用が難しい方。
特徴事業所と雇用契約を結び、最低賃金以上の給与が支払われる。
支援内容作業を通じたスキル向上や働き方に応じた支援。
給与法定最低賃金以上。平均月給は約8万円(2021年時点)。
利用期間制限なし。

就労継続支援A型の仕事内容

  • 多様な業務: パソコンでのデータ入力、接客、製造、清掃などがあります。
  • 事業所による違い: 仕事内容は事業所によって異なり、事前の確認が重要です。
  • 新しい業務: 最近ではWebデザインやプログラミングなどの業務も増えています。
  • 在宅勤務: 一部の事業所では在宅勤務も可能です。
  • 職場体験: 選考前に見学や職場体験ができる事業所もあります。

就労継続支援A型の給料と報酬

  • 最低賃金保障: 雇用契約を結ぶため、最低賃金以上の給料が保障されています。
  • 平均月給: 2021年時点での平均月給は8万1,645円です。
  • 賃金向上: 国は賃金向上のための制度を拡充しています。
  • B型との違い: B型は工賃として設定された金額しか受け取れないため、A型の方が金額面で有利です。
  • 賃金向上指導員: 賃金向上のための計画作成を行う職員を配置することで加算が得られます。

就労継続支援A型の利用手続き

  • 申請場所: 市区町村の障害福祉窓口で利用申請を行います。
  • 受給者証: 障害福祉サービス受給者証の発行が必要です。
  • 選考プロセス: 事業所の選考を受け、採用された場合に利用が可能です。
  • 事前準備: 主治医と相談し、体調面や状況を確認することが推奨されます。
  • 利用の流れ: 事業所の求人を探し、選考を受け、自治体に申請を行います。

就労継続支援B型

  • 目的: 雇用契約を結ばずに働く場を提供し、リハビリを兼ねた利用が可能。
  • 特徴: 工賃という形で報酬を受け取る。
  • 対象者: 雇用契約が困難な障害者。
  • 仕事内容: 簡易的な作業が多く、体調に合わせて勤務日数や時間を調整可能。
  • 利用期間: 制限なし、長期的な利用が可能。
項目内容
対象者一般企業やA型事業所での就労が難しい方。
特徴雇用契約を結ばない。工賃が支払われる(給与ではない)。
支援内容リハビリを兼ねた作業、社会参加の機会提供、自立やスキルアップを目指すサポート。
工賃平均月額は約1万6,500円。
利用期間制限なし。

仕事内容と工賃

  • 仕事内容: パンやお菓子の製造、農作業、ミシン作業、清掃業務など。
  • 作業内容: 事業所によって異なり、軽作業が多い。
  • 工賃: 平均月額は16,507円、時間給は233円。
  • 地域差: 東京は15,563円、北海道は19,523円。
  • 柔軟な勤務: 週1回、短時間の利用から可能。

就労継続支援B型の利用手続き

  • 手続き開始: 主治医に相談し、利用の許可を得る。
  • 事業所探し: インターネットや自治体の窓口で探す。
  • 利用申請: 市区町村の障害福祉窓口で申請。
  • 受給者証: 障害福祉サービス受給者証を取得。
  • 契約: 事業所と契約を結び、利用を開始。

利用者のメリット

  • 柔軟な働き方: 障害や症状に合わせた勤務時間や作業内容。
  • 安心感: スタッフが身近にいる環境で働ける。
  • 無理のないペース: 自分のペースで働くことができる。
  • 継続的な支援: 障害についての理解を得ながら働ける。
  • 利用者数: 令和3年現在、28万人以上が利用。

まとめ:障害者雇用のA型、B型、就労移行の違い

障害者雇用のA型、B型、就労移行の違いを簡潔にまとめてみましたが、違いを理解できたでしょうか?

  • 就労移行支援は企業に就職するためのトレーニングを行いたい方向け
  • 就労継続支援A型は、障害に対する配慮や支援を受けながら働きたい方
    (雇用関係あり)
  • 就労継続支援B型は、障害に対する配慮や支援を受けながら働きたい方
    (雇用関係なし)

このように、就労移行支援、就労継続支援A型、B型は、それぞれ異なる目的と支援内容を持っています。就労移行支援は一般企業への就職を目指す支援であり、A型は雇用契約を結んで安定した賃金を得ることができるのに対し、B型は雇用契約を結ばずに柔軟な働き方を提供します。

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