
はじめまして。就労移行支援事業所で4年間スタッフを務め、これまでに100人以上の方を就職に導いてきた笠見です。
今回は「職歴があれば就職できるのか?」について、支援の現場で見てきた実例を交えて解説します。
結論から言うと——
職歴がある方は、条件が揃えば就職できる可能性が非常に高いです。
職歴がない方に比べて有利に働くケースが多いのは確かですが、その一方で注意すべきポイントも存在します。
この記事では、
- 職歴がある人が就職で有利になる理由
- 職歴があっても就職に苦戦するケース
- 就職成功のために必要な準備
- 就労移行支援を活用するメリット
を詳しくまとめていきます。
職歴がある人が就職で有利になる理由
1. 社会人経験が評価される
一度でも働いた経験がある方は、ビジネスマナー・基本的な仕事の流れ・報連相などを理解しています。これは企業にとって大きな安心材料になります。
2. 履歴書や面接でアピールしやすい
職歴があると、応募書類や面接で「過去にどんな仕事をしてきたのか」を具体的に話せます。
採用担当者は「実際の職場で働いた経験」を高く評価する傾向があります。
3. 適性や強みが見えやすい
職歴を振り返ることで、自分に向いている仕事や逆に合わなかった仕事が見えてきます。これを整理して応募すれば、ミスマッチを防ぎやすくなります。
職歴があっても就職に苦戦するケース
1. 空白期間(ブランク)が長い
前職からのブランクが数年あると、「働けるのか?」と企業が不安に感じることがあります。
2. 職歴が多すぎる・短期間で転職を繰り返している
数ヶ月で辞めてしまう職歴が続くと、「またすぐ辞めてしまうのでは」と思われることがあります。
3. 体調や働き方に不安がある
精神疾患や発達障害などで過去に離職している場合、再発防止や安定した勤務の見通しが求められます。
職歴を就職に活かすためのポイント
- これまでの経験を棚卸しする
- どんな業務をしていたか
- 何が得意だったか
- 苦手だったことは何か
→ これを言語化して整理しておくことが大切です。
- ブランクの理由をポジティブに伝える
「療養期間に生活リズムを整えました」「資格取得の勉強をしていました」など前向きに説明できると安心感につながります。 - 無理のない働き方を選ぶ
いきなりフルタイムではなく、時短勤務や配慮付きの職場からスタートするのも有効です。
就労移行支援を活用するメリット
私は4年間の支援経験の中で、職歴があるのに就職に苦戦していた人が、就労移行を利用して再スタートできた例を多く見てきました。
メリット1:毎日通う習慣が身につく
休職や離職の期間が長いと、まず「毎日通うリズム」を取り戻す必要があります。就労移行支援事業所では、決まった時間に通うことで生活習慣を整えることができます。
メリット2:再就職に必要なスキルが学べる
PCスキルやビジネスマナー、グループワークなど、実際の職場に近い形で練習できます。これはブランクのある方にとって大きな武器になります。
メリット3:就職活動のサポートが受けられる
履歴書の添削、面接練習、企業との調整などを一緒に進めてもらえるので安心です。
メリット4:就職後も定着支援がある
就労移行では、就職後も最長3年間半サポートが続きます。これは長く働き続けたい方にとって大きな安心材料です。
医療リワーク → 就労移行 という選択肢
うつ病や適応障害で休職中の方は、まず医療リワークで体調を整え、生活リズムや再発予防のスキルを身につけることが多いです。
その後、就労移行支援にステップアップすると、就職に向けた実践的なスキルや応募活動のサポートを受けられます。
この流れを取ることで、
- 「安心して復職・再就職できる」
- 「長く働き続けられる」
というメリットが得られます。
まとめ:職歴は強みになる!支援を活用して次の一歩へ
- 職歴がある人は就職に有利
- ただしブランクや体調面など注意点もある
- 経験を整理し、前向きに伝える工夫が必要
- 就労移行支援を活用すると、再就職成功率が高まる
もし「そろそろ働きたいけど不安がある」という方は、まず支援を活用してみてください。
きっと「職歴を活かして、自分らしい働き方を取り戻す一歩」が踏み出せるはずです。